藤田医科大学医学部放射線腫瘍科

診療案内

特徴

最新鋭の高精度照射装置2台(ノバリス TX、トゥルービーム)にて最先端の高精度放射線治療(VMAT/IMRT、定位照射)で外部照射に対応しています。
2018年度からはVMAT(強度変調回転照射法)に対応した高速多目的最適化エンジン、高速計算速度、Adaptive radiation therapyなどの画期的な機能を備えた治療計画システムRayStationを導入。
2021年から多発性転移性脳腫瘍を同時に治療可能なElements Multiple Brain Mets SRSを導入し、正常組織への線量を最小限に抑え照射しています。転移性脊椎腫瘍に対する体幹部定位放射線治療に特化した、包括的なVMAT計画ソフトウェアElements Spine SRSも導入し、転移性骨腫瘍などに高精度照射で対応しています。
これら放射線治療の高精度化により、効果の高く副作用の少ない定位照射や VMAT/IMRTなど高精度照射を積極的に実践しています。密封小線源放射線治療は、高線量率小線源治療装置1台を保有して子宮頸がんを中心に腔内照射を施行、また前立腺がんに対し、I-125シード治療も積極的に行っています。
当院は愛知県内でも有数の照射患者数で日本放射線腫瘍学会(JASTRO)の認定A施設です。機械、システム以上に安心で安全に治療を受けていただくため、スタッフの質はさらに重要です。当院では放射線治療専門医、医学物理士、放射線治療専門技師、放射線治療専門看護師が専門で治療にあたり、きめ細かい治療を提供し患者さんには常に安心して最新の放射線治療が受けられるようにしています。

主な疾患

悪性腫瘍全般

脳腫瘍、頭頸部腫瘍、肺がん、乳がん、食道がん、膵臓がん、子宮頸がん、前立腺がん、悪性リンパ腫、転移性骨腫瘍、小児腫瘍など

  • 定位照射脳腫瘍、肺がん、肝臓がん、小児脳腫瘍など
  • IMRT、VMAT脳腫瘍、頭頸部腫瘍、前立腺がん、小児固形腫瘍など
  • 前立腺がんシード(I-125)治療前立腺がん
  • 高線量率密封小線源治療(RALS)子宮頸がん、膣がんなど
良性腫瘍
髄膜腫、聴神経腫瘍など

2022年 診療実績

外部放射線治療件数 17,510
高精度放射線治療件数 5,226
定位放射線治療件数 138
体幹部(肺、肝臓)定位照射人数 48
VMAT(IMRT)治療件数 4,261
前立腺がんVMAT治療人数 59
脳、頭頚部VMAT治療人数 151
子宮頸がん高線量率腔内照射人数 42
前立腺がんシード永久刺入件数 58

治療設備

高精度放射線治療装置

リニアック:ノバリス TX、トゥルービーム
いずれの装置も高い位置精度で正確な照射を行う機能を備えています。強度変調回転放射線治療(VMAT)、定位放射線治療(SRS, SRT)により腫瘍だけに集中した放射線治療が可能となります。この装置の機能をフルに発揮することで、患者さんの苦痛が少ないがん治療が実践できます。


Novaris TX

TrueBeam

治療計画装置

治療計画CT

Aquilion Exceed LB

治療計画CTとしディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術を搭載した大開口径80列マルチスライスCT「Aquilion Exceed LB」を導入。 900mmの大開口径に加えて、80列160スライスの高速ヘリカルスキャンと高速画像再構成、SEMAで金属アーチファクトを低減し、金属周囲の画質を飛躍的に向上、AiCE-iを搭載することで、治療計画をはじめ、通常の診断用としても高画質を実現することが可能となり、被ばく線量の低減にも貢献しています。


Aquilion Exceed LB

密封小線源治療

MultiSource

2種類の線源(Co-60,Ir-192)が使用可能な高線量率ブラキセラピー治療に特化するべく開発されたリモートアフターローディングシステム(RALS)です。腔内に細い管を挿入し、管を通して線源を腫瘍のすぐ近くまで移動させることで、体の中から腫瘍に対して効果的に放射線を照射することができ、治癒率の改善が期待できます。

前立腺がん
小線源治療
(ブラキセラピ-)

前立腺がん小線源治療(ブラキセラピ-)は、微弱な放射線を発する小さなチタン製の密封容器(シード線源)を数十個前立腺内に埋め込み、前立腺内部からがんの治療を行う治療法です。初期限局性前立腺がんに対し、有効な治療法です。

放射線腫瘍科外来